古環境学

図1.左上:深海掘削船JOIDES Resolution号,右上:海底堆積物採取の様子,下:海洋プランクトン.左から珪質鞭毛藻,珪藻,放散虫(スケール:10μm).(画像をクリックで画像のみを表示)

左上:活断層トレンチ調査,左下:筑紫平野の地下地質と環境変動および遺跡立地,右:過去12.5万年間の九州西部における地殻変動,別府・島原地溝帯や火山フロントを挟んで変動の大きな食い違いがある.(画像をクリックで画像のみを表示)


研究分野の概要

名称 古環境学
教員 准教授 岡崎 裕典
准教授 鹿島 薫
研究内容 化石や堆積物成分などを用いて過去の海洋環境等を復元する研究
キーワード 化石,堆積物,海洋環境
Webサイト http://paleobio.geo.kyushu-u.ac.jp/

分野の目指すこと

古環境学研究分野では,陸域・海洋・湖沼などの様々な堆積物の分析・解析を通じて現在の地球環境変動および過去の環境変遷の理解を目指しています.

海域研究

全地球表面の7割を占める海域は,巨大な熱や物質を貯えたり輸送したりすることで,地球規模の気候・環境変動に重要な役割を果たしています.私たちは,研究航海に参加して海底の堆積物を採取し,国内外の研究者と協力しながら過去の環境変動の記録を復元する古海洋研究を行っています(図1).過去500万年間,地球は温暖で安定した気候から,激しい振幅の周期的な気候(氷期・間氷期サイクル)へと移行してきました.主に北太平洋の海底堆積物中のプランクトン化石やそれらの地球化学的分析を通じて,気候変動メカニズムの理解を目指して研究を行っています.

陸域研究

陸域での研究も海域でのデータと連係させて過去の海水準変動をも含めた環境変動の復元を推進しています.その特色としては,(1)珪藻をはじめとする珪質微化石や大型化石それに生痕化石を研究手法として用いること,(2)海域と陸域の接点の地域に研究の焦点をあてていること,(3)人間と環境との関係に常に留意しつつ,学際的な研究とその教育をめざしていること,(4)海外における学術調査を積極的に行い,その中で,国際協力・国際的な入材養成にも取り組んでいくことがあげられます.

地域研究

私たちが生活している九州の環境はどのように形成されて,どのように変わるのでしょうか.私たちは地域研究も積極的に推進しています.九州の海岸線は主要な構造を横切っているため,世界的な変動帯の研究素材が豊富です.これまでの研究で九州の大地はゆっくりと隆起と沈降を繰り返す複雑な動きをして来たことが判りました(図2).北部九州には横ずれ型の活断層が集中し,内陸地震を起こします.地域素材を使った教育研究を行うことによって,地域にも強く世界に発信できる人材の育成にも取り組んでいます.